テイスティライフ 『 困ったチャン’ズ⑥  -エッセイ- 』

○月×日(△曜日)

朝の通勤時に一緒になる女子高生3人組。

どこかの私立高校の学生で、グレーのブレザーにチェックのプリーツスカートをはいている。

今日の話題は、今、上映中の「ハウル」だ。

ひとりが

「昨日、行ったんだ。すごい、良かったよ!唄も、いいよ~。」

と、言いながらパンフレットをカバンからゴソゴソとかき回しながら、ジャ~ンと他の2人に取り出して見せている。

「わっ、すっごいキレイ!」

「良いな~! 誰と行ったの?」

3人とも満員電車の中いつもにも増して他の人など眼中になく話は白熱して、声もどんどん大きくなっていくので、私もしっかり話が聞こえてくる。

既に「ハウル」を観に行ったと言っているひとりは、

「絶対、私、もう一回観に行く!!」

と断言し、

「ねえ、一緒に行かない。」と、他のふたりを誘う。

「行く、行く。」

「いつにする?」

「八日(ようか)にしない? テストの最中だから、学校早く終わるじゃない!」

(私も「テストより、ハウルかぁ・・・。私も、テスト中にコンサート行ってたっけ・・・」なんて、昔のことに記憶を馳せたりして。)

「そうだね。それが良いね。制服着替えに、一回うちに帰る?」

「帰っても、午前中で、終わるから余裕じゃん。○○の映画館だと、学生割引があるから、生徒手帳忘れないでね。」

「キャ、楽しみ~!!!」

と、観に行くスケジュールも決め、ワクワクしている3人だった。

ところが、3人のうちひとりが他の2人に突然、聞いた。

「八日って、いつ?」

一瞬の沈黙が流れ、ひとりが

「八日(ようか)って、ようかだよ。」と応えると、また、

「八日(ようか)って、だからいつ?」と更に尋ねる彼女に、ふたりは黙ってしまった。

(私も「おいおい、大丈夫かーーー??? 近頃の女子高生は日にちの言い回しもだめなのかい?」)と、内心突っ込みたい気分でいると、他の2人が沈黙して返答をしてくれないからか、質問した女子高生は自分で応えた。

「あっ、そうか。7(なな)日ね!」

私の心の声と、他のふたりの女子高生の返事が同時になる。

「アンタね! 八日って言ったら、8(はち)日でしょ! 7(なな)日は、七日(なのか)!!!」

「キャハハハハ、そうなんだ! よくわかんなくて、こんがらがっちゃったよ~!」

私は、思わず噴出しそうになってしまったが。

こんなお間抜けな高校生もいるんだ・・・

テストは、大丈夫???



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